それはインターホン(英語だと、「intercom」の方がよく使われるようだ)である。
なにせ、このインターホン、電話のコードがばっちり切断されている。
なぜこういう状態になったのかは不明だが、前の住人が、しつこい何かの勧誘に頭に来て、ばっさり切ってしまったのか・・・
と、そんなことはどうでもいいが、不動産にこれを直してくれと頼むと、「とりあえず大家にお願いしてみるけど、後のやり取りは直接大家とやってね」とのこと。
要するに面倒くさいのだ。やれやれである。
仕方なしに電話をかけてみると、品の良い感じのおばさんが電話に出た。
ちなみに、このおばさんの苗字は「English」というものすごくたいそうな名前である。
今は結婚して、苗字が変わったようだが、不動産に登録されているのは旧姓だったので、一瞬これが名前なのか何なのかよく分からなかった。
話を戻すと、そのおばさんは、「今運転中だから、手短に話すわね」と言って現状の報告をしてくれる。(つか、運転中はいかんだろ)
報告のよると、どうやら洗濯機(この時はまだ洗濯機も壊れたままだった)とインターホンの修理の依頼の話は通っているようで、今手配中だからもう少し待ってねということだった。(洗濯機はその2日後に無事新品が届いた)
これが前置き。
そして、先週の火曜日の朝、Englishおばさんから電話がかかってきて、「明日の朝8時半にインターホンの修理のエンジニアを手配したから、もし来なかったら電話して」と言って来た。
やっとかという感じだったが、このおばさんはちゃんとやってくれるし、めずらしくまともな人である。さすが苗字が「English」だっただけのことはある。
ちなみに、マットレスもうちら用に新品のものを購入してくれたのだが、長さが自分の身長とほぼ同じというかなり短いものだったため、これじゃ足がはみ出るといって、実際に横になって足がはみ出ている証拠写真を撮って、それを見せつつ不動産に文句を言ったら、写真の効果があったのか、ものすごく納得してくれて、結局それも大家が新品の大きいサイズのものと取り替えてくれた。
で、その次の日の朝。
最近自分は、仕事を朝型にシフトするため、7時半くらいには家を出ているのだが、その出る直前くらいに、大家から電話がかかってきて、「近くの道路が封鎖されているらしくって、エンジニアが遅れているみたい」との報告。
封鎖??
またわけわかんねぇこと言いやがって、どうせ遅れる理由でっちあげてんじゃねぇのかと思いつつ、後は相方に任せ、家を出た。
家を出て、しばらく歩くと、すごい黒煙がもくもくとあがっていくのが見えた。
なんだ???
近寄ると、どうやら建物が燃えており、消火活動が行われている。
その建物の前の大きな道路は封鎖され、辺りには野次馬がたくさん見物していた。
帰りの電車でフリーペーパーを読むと、なんとその記事が出ており、燃えたのは教会で、どうやら浮浪者の女性が放火容疑で捕まったらしい。その教会は家から徒歩1分のところにある。
そういや、近くのバス停に、浮浪者の女性がよくいたよなぁと思いつつ、ただその界隈では、結構有名人ぽく、通り行く人皆と挨拶してたし、それがその人なのか、そもそも浮浪者というだけで捕まったんじゃねぇのかという感じで、真偽の程は確かでない。
で、肝心のインターホンのエンジニアがどうなったかというと、結局その日は来なかったらしい。。
家の前の道路は全然通れるし、回り道すれば、いくらでも来れたのに、近くの大通りが封鎖されているというだけで、悪びれることもなく、「だって、仕方ないじゃーん」という感じでさくっと帰って行く、この潔さ。そんな潔さはいらない。
これが日本だったら、「すみませーん、なんかその辺りで火事があったようで、道路が封鎖されてまして、回り道してきたので、遅れてしまいました。(汗を拭く)今から、すぐ取り掛かりますね。」てな感じで、がんばって駆けつけてくて、ちゃんと直していってくれるんだろうな。。
結局、エンジニアが来たのは、その3日後。
が、直ったのは、ブザーの部分(集合玄関の前で押したらなるやつ)と、部屋から正面玄関のロックを解除するボタンの部分だけで、インターホンのコードを切れたままなので、まだ会話することはできない。
なんでも、「新しい電話機はまた今度持ってくるよ」と言って去って行ったらしい。
非効率極まりない。一緒に直せよ・・・
というわけで、今は、誰が来ようともブザーが鳴れば、無条件でロックを解除している。
それが例え浮浪者であっても・・・
Listening to "雨音"







